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救命センターは命の現場です。

蘇生処置が成功し、命の火が再び灯る瞬間を見ることもあれば、残念ながら手を尽くしても救えない命があります。その中でも最もいたたまれないのが、生後数か月の乳児や、まだあどけない幼児の不慮の事故です。

交通事故はもちろん、ベランダからの転落や、食べ物を喉に詰まらせたことによる窒息、睡眠中に保育者の下敷きになっている事例などで、まだ日本でも多くの乳幼児や児童が命の危険にされています。このような多くの事例は、過去にニュースなどで紹介されていた事例と似たような受傷機転であることが明らかにされています。

 

ベランダに段差となるようなものを置かない、トイレットペーパーの芯の穴の大きさより小さいものは飲み込んで窒息する可能性がある、小さいうちは添い寝をしない、など子どもたちの事故を防ぐ不文律のルールは実はかなり存在しているのですが、すべての子育て世代に認知されてない現状があるのも事実です。そのような事案とその対策を周知させていくことがSave the Futureプロジェクトの活動の1つです。

 

また、大きな事故の前には、事故にならなかった多くの「ヒヤリ・ハット」が経験されているといいます。子育ての期間は、振り返ると誰もが一瞬の出来事で、子育て中のヒヤリ・ハットはほとんどのご両親が経験されているものだとは思いますが、それを紹介したり、共有したりすることは忙しい子育ての中ではなかなかできないのは当然のことです。

ただ、子どもの想像力や冒険心は非常にたくましく、子供用品だけでなく家具や手に届くありとあらゆるものを、親の想定の範囲を超えた使い方をする時があります。

そのことが事故につながる可能性は非常に低くなっていますが、実際に事故になってからでないと、危険な使われ方や製品の弱点は周知されないのが現実です。

 

Save the Futureプロジェクトでは、子どもたちの大切な未来を守るために、親の目に見えない子どもたちの命や健康を脅かす潜在的なリスクを取り除く活動をしています。

具体的には、子どもたちとの日常生活で経験する、ヒヤリとした経験やハッとなった出来事を共有していただくことによって、見えざる危険から子どもたちを守り、またそれが、ある製品の使用におけるリスクであれば、その製品のメーカーに情報を提供することによって、商品の改善につなげていく活動をしています。皆さまの「ヒヤリ・ハット報告」が次の子育て世代の安心と安全に寄与することにつながるのです。

 

大きな事故の前の小さな気づきや「嫌な予感」は総じて当たっているものです。

子どもたちに負けないくらい想像力を働かして、見えざる危険を想定することができれば、子どもたちの不幸な事故は確実に予防することができると考えます。

大人たちの「こういう遊び方をされると危険“かもしれない”」「もし、この状況でこうなったら、危ない“かもしれない”」という些細な“かもしれない”を教えていただくだけでも、きっと誰かの命を救うことにつながると我々は思っています。

「かもしれない」の想像力を働かせ、子どもたちの大切な未来を守る活動に是非お力を貸してください。

救命救急医

 犬飼 公一

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​代表

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